車に何か荷台などを連結して運転したいとき、牽引免許が必要なのかどうかわからず迷う方は多いのではないでしょうか。ここでは、牽引免許とはどんな車が運転できる免許なのか、取得費用、取得の流れ(一発試験、合宿、通い)についてお伝えします。
牽引免許とは
自走しない状態の車両総重量が750kgを超える車(重被牽引車)を牽引する場合に必要です。貨物自動車のひとつで、運転席と荷台や客車が分離できる構造になっています。運転席はトラクター(orヘッドor牽引車)、荷台や客車はトレーラー(被牽引車)と呼ばれます。運転できる車の例としては、タンクローラーやダンプトレーラー、キャリアカーなどです。
トレーラーと聞いて皆さんが想像するのは最も一般的なセミトレーラー(トラクターに荷台がない車)と言われるものではないでしょうか。縦列駐車や後退が可能で、あらゆる用途のトレーラーに使われます。他にもフルトレーラー(トラクターにも荷台がある車)やポールトレーラー(レールなど長く分解できないものを運ぶための車)などの種類があります。
また、被牽引車の重量が750kgまでであれば、牽引免許がなくても牽引することができます。ただし、運転する車の免許を持っていなくてはなりません。大型自動車で引っ張るのでしたら当然、大型免許が必要になります。
※故障車をクレーンやロープで牽引する場合には免許不要。
※ボート(アルミボート・バスボート)を牽引する場合も重量が750㎏までなら牽引免許は不要です。アルミなら約12〜14フィート、バスボートなら約15〜16フィート以下のボートはこの重量に収まるものが多いようです。
牽引免許の取得条件
年齢 | 満18歳以上 |
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視力 | 両眼で0.8以上(1眼で各0.5以上)であること。 |
色彩識別能力 | 赤・青・黄色の識別ができること。 |
深視力 | 2.5メートルの距離で3回検査し、その平均誤差が2㎝以下であること。 |
聴力 | 10メートルの距離で90デシベルの警音器の音が聞こえるものであること。補聴器により補われた聴力を含む) |
牽引免許の取得の流れ
1つ目に、自分ひとりで独自に練習し、直接運転免許試験場において技能試験(いわゆる一発試験)を受けるという方法があります。一発試験の場合、費用が安く済むというメリットがあります。が、合格率はかなり低く、受かるまで複数回受け続けてかえって費用や時間がかかるというデメリットがあります。
2つ目に公安委員会より指定された公認自動車学校(教習所)に通いながら、決められた時間と検定を行って免許を取得する方法があります。教習所に通う場合は、時間と費用がかかるというデメリットがありますが、合格率は、一発試験とは違い、高くなります。
最後に、教習所が行っている合宿に参加するという方法があります。あらかじめスケジュールを組み、短期間で効率良く免許を取得できるというメリットがあります。費用は一発試験に比べるとやはり高く感じるかもしれませんが、パック割や他免許の同時取得など、サービスが充実しています。
教習所の場合
1:指定自動車教習所に入学(入校)
2:適性検査・運転適正検査(視力・聴力検査など)
3:技能教習(12時間)
4:技能卒業検定
5:運転免許試験場での適性検査(視力検査など)
6:牽引免許証交付
※学科はありません
一発試験の場合
1:技能卒業検定
2:運転免許試験場での適性検査(視力検査など)
3:牽引免許証交付
牽引免許の取得費用
料金は場所によって様々ですが、一発試験、教習所への通い、教習所の合宿、この3つの一般的な費用をご紹介します。
値段で見るとやはり一発試験が安いのは当たり前ですね。ただ、一発試験の場合、合格率が大変厳しく1回で合格するのは難しいようです。何度も受験し受かるまでに結局時間も費用も費やしてしまうという可能性があります。教習所に決めた場合、通学するか、合宿にするかという選択が出てきます。時間や費用の面で言うと、合宿の方が断然お得になっています。短期集中で免許を取りたい方にオススメです。
一般的な料金の例
一発試験の場合
約6,100円
内訳)
試験手数料6,100円(受験料2,600円、試験車使用料1,450円、免許証交付料2,050円)
教習所(那須自動車学校)の場合
通学 | 130,920円(税込) |
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合宿免許 | 121,550円(税込) 相部屋の場合、部屋代は含まれています。個室を希望する場合、別途料金がかかります。 |
※R3.9.1現在の料金になります。
教習時限数(最短時限数)
所持免許 | 学科教習 | 技能教習 | ||
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1段階 | 2段階 | 1段階 | 2段階 | |
大型・中型 大特・普通 |
学科受講なし | 5時限 | 7時限 |
合宿になると、教習所によってパック割など様々なプランを行っているところが多く、通学よりお得な料金設定になっていることがあります。
那須高原合宿予約センターの場合、入学金・学科教習料技能教習料・検定料・効果測定料・適性検査料・教材費・保険料など教習に関する基本料金が全て含まれているパック料金を打ち出しており、通学より格安に設定されているので、人気がある商品となっています。さらに、牽引免許の場合、大型免許とセットと取れるセットプランなどもあります。また、個室プランや卒業までを保証する安心コースなどその人にあったプランをお選びいただけるよう多数ご用意しています。卒後時に交通費のキャッシュバック(上限あり)を行っているなど、お得なサービスがあるのも魅力のひとつとなっています。