これから運転免許を取ろうと考えている方の中には、免許取得までに必要な物や手順など、すべてがわからないことだらけで戸惑ってしまっている方もいるのではないでしょうか。そんな方のために、免許取得の概要とやるべきことについてまとめました。
運転免許取得までの流れ
1.取り方を選ぶ
教習所or一発試験
運転免許を取得する方法には2つのパターンがあります。一般的なのが、指定自動車教習所に通って免許を取得する方法です。誰もがこの方法をイメージすると思います。教習所を卒業すれば技能試験は免除されます。その後、運転免許試験場で行われる適正検査および学科試験に合格すれば免許取得という流れになります。ほとんどの人がこの方法で運転免許を取得します。一方、教習所には通わず、運転免許試験場に行き、技能試験と学科試験を受けて運転免許を取得する方法もあります。通称、一発試験と言われている運転免許の取得方法です。これは当然、運転技術にも交通ルールなどの知識にも自信がなければ難しいです。そのため、「以前に免許を持っていた人が再度免許を取得する場合に受ける」というのが一発試験の実態です。独学で技能も学科も受かるなんていう話はありませんよね。
2.教習所を選ぶ
指定or未指定
教習所には大きく分けて2つの種類があります。1つが指定教習所。こちらは皆さんが想像する一般的な教習所と言えます。一方で存在するのが未指定教習所。こちらは指定教習所とは大分内容が異なります。では、どういった点が異なるのでしょうか?一番の違いは、指定教習所の場合、教習所で試験を受けることができ、未指定教習所はあくまで運転の練習をすることしかできません。つまり、指定教習所は卒業するまでに運転免許試験場に行く機会は一度もありませんが、未指定教習所の場合は、試験毎に運転免許試験場に出向かなければなりません。自宅から遠い場所に運転免許試験場があった場合にはとても労力がかかりますし、そこに行くまでの交通費の負担も増えます。そういった意味合いから、指定の運転免許試験場に行く方が免許をスムーズに取得できます。
通いor合宿
運転免許を取得する方法としては、教習所に通う方法と、合宿により短期集中で取得する方法があります。これは個々のライフスタイルに合わせて選択すべきもので、一概にどちらが良いとは言えません。教習所に通う場合は、自分の空いている時間に適宜講習の予約を入れていくことになりますので、時間的な融通は利きます。ただ、夏休みなどの混み合う時期になると、なかなか予約が取りにくいという状況にも…。とはいえ、なかなか集中的に時間を確保できないという方は教習所へ通うことが現実的でしょう。一方、合宿で免許を取得するメリットは、何と言っても短期間で免許が取得できるということです。合宿で集中的にカリキュラムが組まれているので、やらざるを得ない環境ですし、一度覚えた実技や知識が頭に常に入っている状態なので、スキルの向上も早いです。また、合宿で同じ屋根の下で同じ目的を持ったメンバーと過ごすことになるため、意気投合しやすく、合宿を終えてからも友人関係が続くということも珍しくありません。食事も栄養バランスを重視した献立ですし、パソコンなどのデバイスやインターネット回線などの設備も充実しています。このように、通いにも合宿にも、それぞれにメリットがあります。自分のライフスタイルにとってどちらが相応しいかを考えてみましょう。
3.適性検査
適性検査はその名の通り、運転する上での適性をチェックする検査です。教習所に入所後、最初に行われる検査です。自身の性格や心身の状態を客観的に理解し、運転時に気を付ける指標とするための検査のため、合格・不合格という基準はありません。
4.第一段階
技能教習では教習所内のコースを走ります。初めて車の運転をする瞬間です。運転する上での基本的な操作や安全運転のために注意すべきポイントを実際の運転から会得します。また、学科教習では運転に関する基本的な知識を学びます。
5.仮免許試験
第一段階の技能教習および学科教習を終えた段階で、修了検定を受けます。修了検定を合格すると、仮免許学科試験を受ける運びとなります。ちなみに、修了検定を合格したら速やかに仮免許の学科試験を受けるようにしましょう。
6.第二段階(路上教習開始)
仮免許証を交付された後は、いよいよ路上教習です。一般道路の走行から始まり、高速道路も走行します。路上ではさまざまな状況下におかれますので、技術力はもちろん判断力を養うことになります。
7.卒業検定
第二段階の技能教習と学科教習を終えると、卒業検定を受けることになります。卒業検定は路上での検定です。これまで身に付けた運転技術や交通ルールを活かして臨む集大成となる技能面の試験です。
8.本免許試験
指定自動車教習所を卒業した後は、運転免許試験場での本免許試験(学科試験)を受けます。試験内容は文章問題90問、イラスト問題が5問以上となっており、試験時間は50分。90点以上で合格となります。
運転免許取得に必要な物
教習所で必要な物
- 住民票(3ヶ月以内に交付されたもの、本籍記載のもの)※マイナンバー記載の無い住民票
- 本人確認書類(健康保険証、住民基本台帳カード、パスポートなどいずれか1点)
- 写真(無帽、無背景)
- 印鑑(認印)
- 費用(教習所により異なる)
- 眼鏡、コンタクトレンズ(両眼で0.7以上、片目で0.3以上)
- 両親の同意書(未成年の方)
運転免許試験場で必要な物
- 運転免許申請書(試験場にて用意)
- 住民票(本籍記載のもの)※マイナンバー記載の無い住民票
- 本人確認書類(健康保険証、住民基本台帳カード、パスポートなどいずれか1点)
- 写真(無帽、無背景)
- 印鑑(認印)
- 指定自動車教習所の卒業証明書
- 眼鏡、コンタクトレンズ(両眼で0.7以上、片目で0.3以上)
- 申請手数料(普通一種:1,750円)
- 免許交付手数料(2,050円)
運転免許取得の条件
免許の種類 | 対象年齢 | 運転経歴等 | |
---|---|---|---|
仮免許 | 普通 | 18歳以上 | |
中型 | 20歳以上 | ||
大型 | 21歳以上 | ||
一種免許 | 原付、小型特殊、普通二輪 | 16歳以上 | 運転経歴は不要 |
普通、大型特殊、大型二輪 | 18歳以上 | ||
けん引 | 大型免許、中型免許、普通免許、大型特殊免許のいずれかを取得していること | ||
中型 | 20歳以上 | 普通免許、大型特殊免許のいずれかを取得していて、運転経歴が通算2年以上 | |
大型 | 21歳以上 | 中型免許、普通免許、大型特殊免許のいずれかを取得していて、運転経歴が通算3年以上 | |
二種免許 | 普通、中型、大型、大型特殊 | 21歳以上 | 大型免許、中型免許、普通免許、大型特殊免許のいずれかを取得していて、運転経歴が通算3年以上 |
けん引 | 既に他の二種免許を取得していること or 大型免許、中型免許、普通免許、大型特殊免許のいずれかを取得していて、運転経歴が通算3年以上、かつ、けん引免許を取得していること |
まとめ
免許取得までの大まかな流れをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。免許の取得方法には、教習所に通う方法以外に、一発試験という方法もあります(しかし、実態は免許の再取得の方が受験)。また、教習所に通うだけでなく、合宿にて短期集中で免許を取得する方法もあります。これについては、自身のライフスタイルに照らし合わせてみて、最適な手段を選択すると良いでしょう。一言で免許取得と言っても、教習所での仮免許取得、修了検定。その後は運転免許試験場での本免許試験(学科試験)があります。なかなか長い道のりではありますが、車を運転するためにはどれもが必要なことですし、誰もが通る道です。免許取得の全体象が頭に入れば、何が必要か?いつ頃にどこに行けば良いか?などビジョンも明確になるかと思います。