右も左も判らない学生が運転免許という国家資格を取得するために初めて教習所へ通います。
「教習所ってどういう所なんだろう」
「都内にも沢山あって選べない」
「なんだか料金がわかりずらい」
等、色々疑問や不安が出てくると思います。
「教習所」というキーワードで検索をかけてみて下さい。色々と免許に関する事が書かれていると思いますが、教習所によって様々な取得方法やプラン等があり判りづらいと思います。
ここでは基本となる教習所の選び方をレクチャーいたします。
何事も基本が大切です。基本を理解すれば後はご自身で希望の教習所へ予約するだけです。大きく7つに分類して基本事項を説明いたします。
公認と非公認の教習所の違いを知ろう
教習所の種類には公認と非公認の二つがあり、大きな違いは「技能試験があるか、ないか、費用は高いか、安いか」になります。どちらを選ぶかによって免許取得方法が変わります。
公認の教習所の場合
運転免許試験場での技能試験が免除になります。公認いわゆる指定自動車教習所とは道路交通法令の定める基準に適合しているものを公安委員会が指定したもので、卒業者には運転免許試験のうち技能試験免除の特典があります。定められた技能や学科の時限数を教習し卒業検定に合格する事で卒業可能です。
新規免許取得者の約97%が指定自動車教習所を卒業しています。
非公認の教習所の場合
運転免許試験場で、仮免技能試験、仮免学科試験、最期の技能試験の手続きを自ら行い、合格する必要があります。
免許取得までのカリキュラム等はなく、自由度が高く苦手な課題を練習できますが、学科の勉強はご自身で行うようになります。
運転免許試験場で一発で合格するのはとても難しいと言われており、何度もご自身で練習する必要が出てきます。
費用の面で安いのは非公認教習所と言えるでしょう。
基本的にご自身で練習する分の費用だけがかかり、試験場での手続きや試験料金を足したても公認教習所より安いです。
ただし、何度も試験場で不合格になった場合はその都度試験料金や練習する料金がかかりますで、終わってみたら高くつくこともあるので注意です。
一方公認教習所の場合は、入学金、教習料、学科料、検定料、教材費、高速通行料、終了証明書発行料等約22~30万円がかかります。
このように公認と非公認には免許取得へのアプローチが異なり、費用の面でも差があります。
教習所へ通う時期はいつにするか
とても重要なことです。時期により教習所の混雑具合が異なり、例えば4月~6月は教習所は空いているのですぐ予約して乗車できます。
しかし、2、3月や7、8月は春休みや夏休みの時期で学生で大変混み合います。この時期は完全予約制にしている教習所が多く予約順に乗車できる場合がほとんどでです。
就職や進学後にゆっくり通う場合
一般的な通学プランがオススメです。4月~6月、9月~12月の時期が適しています。ご自身の空いている時間や学校帰り、夜間を利用して教習することができます。
春休みや夏休みに通う場合
長期休暇を利用できる場合は、地元の短期集中プランやスピードコース等、連続して教習できるプランを選ぶ事ができ、普通車なら最短15日間~で免許取得が可能です。
この時期は学生さんの入校が多く、ほとんどの方がスピードコースを選ぶため、通い(一般)のお客様は乗車できない状況が続きます。
また地元の教習所が混雑している場合は、他県で合宿免許を受ける事も頭に入れておいてもいいでしょう。(合宿についてはこちらで説明します)
大学生は1年生で取ろう
大学3、4年時は就職活動に忙しく、免許取得まで時間をかけられないからです。また近年は企業の就職活動スケジュールが不透明なところがあり、予定が立てづらいのが実情です。早いうちから免許取得の準備をオススメしております。
スムーズに乗車できるかは時期によって異なります。ライフスタイルを考えて免許取得の時期を検討しましょう
地元の通学プランか?他県で合宿プランか?
合宿でわざわざ他県に行く必要がないかと思いますが、合宿免許は一番人気のあるプランと言っても過言ではありません。どちらがご自身に適しているプランがしっかり見極めましょう。
地元で教習を進める場合
・通学(一般)プラン
・短期集中(スピード)プラン、ハイスピードプラン
通学の場合は好自ら技能や学科の予約を行いますので自分の生活習慣を優先に考えて教習する事可能です。
ただし、卒業までに要する時間は1ケ月~2ケ月かかると思います。
短期集中は文字通り集中して教習を行うプランで、約18日間で取得できます。
地元に居ながら合宿免許とほぼ同じスケジュールで教習が行えるので大変人気があります。また更に早く取得できるハイスピードプランというオプション(別料金)を設定している教習所もあります。特に混雑する春休みは2ケ月前に予約した方がいいでしょう。
合宿を選ぶ場合
合宿の利点は普通車ATなら最短14泊、MT車なら最短16泊という一番早く免許取得できる事です。
料金は基本的に他県の通学プランより安くなっている場合が多く、技能や検定、宿泊料金がセットになっており料金は明朗で魅了的だと思います。教習所側から言えばひとり一人のスケジュール管理が楽になり、コスト削減ができるため安くできるという事です。
また観光や温泉、歓迎会など様々な企画も盛りだくさんで他県の合宿生と交流を深める事ができるのも人気の一つかと思います。一人で参加でもシングルルームを利用できるので安心です。
ただし、部屋数や一日に教習できる人数が限られている事から春休みや夏休みの合宿免許の予約は2ケ月前に予約しないと希望日に入校できません。
費用に関しては通学プランの4月~6月、9月~11月が安い時期と言えます。
この時期は教習所は閑散期と言われており、お客様が少なくキャンペーンを行う教習所が沢山あります。他の期間より5万円以上安くなる教習所もありますので費用だけでみたらこの時期を狙ってもいいでしょう。学生で混み合う時期は地元も合宿も高い料金設定になっているので事前に調べておきましょう。
立地条件、場所を確認しよう
通学でも合宿でもできるだけ自宅から近いところが安心ですよね。家、学校、職場等のご自身の生活圏から通いやすい教習所を選んだ方がストレスなく通えます。
その際重要なポイントは最寄りの駅や送迎ルートです。また路上教習する道路状況を把握するという意味で、教習所付近の交通状況もしっかり確認して下さい。
混雑している道路を走るか?路肩駐車が多いか?等、都心と地方では道路状況が異なるため運転技術の習得に差が出る場合があります。(どちらがいいかという意味ではありません)
キャンペーンで安く入校しても通うのに億劫になってしまっては、本末転倒です。
通学の場合は利便性を考えましょう
- 自宅や学校から最寄りの駅まで歩いて何分か、また駅から教習所までどれくらいかかるのか?
- 送迎バスは自宅まで来てくれるのか?、送迎ルートは?、一日に出ている本数はどれくらいか?
- 送迎バスキャッチサービスはあるか?スマホで予約ができるか?
- 冬寒い時期でも自転車で通える範囲か?
- 託児所やキッズルームがあるか?
合宿の場合は新幹線で何分かかかるか確認しましょう
- 自宅の最寄りの駅から教習所まで新幹線、在来線で何分かかるか?
- 教習所や宿泊施設の周りはコンビニや飲食店、薬局があるか?
- 交通費は全額出るのか?一部負担か?
- 関東地方か東北地方か、中部地方か、どちらの方面へ行くのか?
合宿の場合のポイントは万一病気や緊急で所用が出来たときにすぐ戻れる距離にあるか目安にしてもいいと思います。自宅と教習所があまりにも離れていると親御さんも心配だと思います。
教習所の規模や環境について
教習車両は元よりコースの広さトレーチャーや学科教習をする際のモニター、机やイス等、同じ教習料金を支払うなら最新の教習設備が整った教習所を選ぶ方がいいですよね。
特に全車種教習ができる教習所は指導員の数が多くコースも広く設計されているのでゆとりがありスムーズな教習が受けられると思います。また駐車場があるかも事前に確認しておきましょう。
チェックポイント
[教習車両のチェック]
マニュアル車の場合は旧い車より新しい車の方がクラッチがつなぎやすいです。教習所に年型を聞いてもいいでしょう。
[コースのチェック]
狭いコースだと直線距離でスピードが出せず、メリハリのある教習ができない場合があります。広いコースなら走行距離が延び路上教習に出た時も安心です。
[ロビーや受付のチェック]
ロビーは教習所の顔です。一度見学される事をオススメします。ロビーがキレイだとトイレや教室も、きちんと手入れされているはずです。
[その他パソコン等の環境]
PCでインターネットや学科勉強ができます。こういった細かい設備まで手が回っている教習所は教習生への気配りが出来ている証拠ですので教習の面でも質が高いと言えるでしょう。
指導員の質は?スタッフの対応はどうか?
教習所選びでこれが一番大切な事かもしれません。教習は対面1対1で教習しますので、やはり人間的に合う、合わないという場合も考えられます。
実際入校してからじゃないと、判らない事も多くありますが、事前に調べる事は可能です。
一番いいのは入校する前に見学して教習所の雰囲気を肌で感じるといいと思います。
チェックポイント
[指導員同士は仲がいいか?]
これは何を見るかというと、ずばり指導員同士のコミュニケーションです。指導員同士が仲がいいと教習所全体の雰囲気がいいはずです。その雰囲気は生徒にも映り、楽しく教習できるはずです。
口コミで「笑顔や笑いがあった」と評判の教習所はオススメです。
[若い指導員が多数在籍しているか?]
20代の教習生には年齢が近い若いフレッシュな指導員が適しています。芸能人の話題、Facebookやネットの話等、沢山コミュニケーションを取りながら教習する事が大切です。
[女性指導員はいるか?]
特に女性の合宿生活においては、女性ならではの悩みがあると思います。体調管理や教習の進み具合など、そんな時は女性指導員がいると心強いです。
[指導員は指名できるか]
最初から指導員を指名できる場合と、嫌な合わない指導員がいて、後の教習にその指導員がつかない場合と
二つの指名制度があります。
[熱心な先生がいるか?しっかり注意してくれるか?]
優しいだけの指導員では危険です。失敗した教習をしっかり的確な指示で教え卒業まで導いてくれるかが重要です。
事故はあってはなりませんので、その運転するという意味をしっかり教えてくれる教習所は素晴らしいと思います。
また他の生徒がタバコ等を吸っている時しっかり注意してくれる先生は、回りの生徒の事をしっかり考えていると思います。
注意はあなたの事を思って言ってくれるのです。口は悪くとも心が温かい指導員を見つけて下さい。
[学科試験対策をしっかり行っているか?]
免許は運転技術が高くて、勉強が出来ないと取得できません。技能ばかり目がいきがちでが、正直勉強せずに学科は1発で合格できませんのでしっかりその対策をしてくる教習所がいいです。
入校してからでないと判らない部分がありますが、学科試験の合格率を確認する事も一つの方法かと思います。
教習所の口コミはネットだけだと誤った情報が一人歩きする危険があります。しっかり確認するためにはネットではなく先輩や友人、親御さん等実際体験した方の情報を参考にするのが一番です。
その他、サブ的に考える事項
免許ローンが利用できるか?
運転免許ローンが利用できれば、金利がかかりますが、月々少ない支払で免許取得が可能です。
クレジットカードで支払いができる教習所もあります。
食事が付いているか?
合宿の場合は教習料金に付いている場合が多いようですが、通学の場合でも食事のサービスが受けられる教習所が増えています。その教習所がカップラーメンなのか、弁当なのか、またレストランで温かい食事が食べられるのか、規模によって色々です。
保証内容は卒業までか?
卒業まで保証と広告にはうたっていても、実際は追加料金がかかってしまう事があります。
料金表の隅から隅までよく目を通し、不明な事や業界用語が書いてあった場合は確認しましょう。
友達も一緒に行けるか?
大学生のサークル仲間や、高校の友達と教習を受ける場合は、一緒に入校日を合わせた方がいいです。
料金の面で言えば同日入校の場合友達割引などの特典があります。
また教習の面で言えば、一緒にスタートして一緒に卒業できるからです。
親は納得しているか?
費用は親やおじいちゃん等が負担してくれる家族は沢山いらっしゃいます。
また親は料金だけでなく子供が安全に教習できるか?合格率が高いか?等人生経験がある分多方面で考え教習所選びます。ご自身だけで勝手に進めるのではなく、周囲の信頼できる人間に相談して決めましょう。
※未成年の方は必ず親権者の同意を得る必要があります。
いかがですか。教習所一つとっても考える事は多技にわたりよく調べる事が沢山あります。
この基本事項を元に教習所を数カ所選んだら、その教習所のポイントや疑問点書き出すと、より具体的に的がしぼれると思います。入校してから他の教習所へ移る場合は、転入届けが必要になり手続きが面倒です。
事前にしっかり調べて間違いのない教習所選びをして下さい!