※平成29年3月の法改正により準中型免許が新設されています
2007年の法改正によって普通免許から中型8t限定免許となった人はどこまでの車を運転できるのか、よくわからない人も多いのではないでしょうか。今回は中型8t限定免許、中型免許、大型免許それぞれについて、どんなマイクロバスやトラックを運転できるのか、中型8t限定解除について解説します。
マイクロバスとはどんな車?
日本における一般的なマイクロバスとは、車両総重量8t未満、最大積載量5t未満の車体で、乗車定員が11~29人である小型のバスのことを指します。マイクロバスは主に、ゴルフ場や病院、ホテルなど各施設の利用者の送迎に使われているほか、幼稚園の送迎や企業の通勤のための送迎などさまざまなシーンで利用されています。また、レンタカーで借りることもできます。
中型8t限定免許ではマイクロバスを運転できない?
結論から言いますと、中型8トン限定免許の乗車定員は10人以下と定められているため、中型8t限定免許ではマイクロバスを運転することはできません。但し、限定を解除した中型免許にすれば、マイクロバスの運転ができるようになります(乗車定員が29人まで認められているため)。また、マイクロバスの中でも乗車定員が10人以下になるように改造したキャンピングカーなどがあります。
8t限定免許でマイクロバスを運転した場合は「条件違反」?
仮に8t限定免許でマイクロバス(限定条件を超えた車:8t以上11t未満、最大積載量5t以上6.5t未満、乗車定員が11人以上29人以下)を運転してしまった場合にはどうなるのでしょうか。違反になる場合があります。法改正の影響もありますが、マイクロバスを運転できる条件が多少ややこしくなっていますので、悪気がなくとも間違えて運転してしまうことはあるかと思います。運転する機会が生じた場合には事前に自身の取得免許と照らし合わせて確認しておく必要があります。
各免許で運転できる車(四輪自動車の分類)
普通 | 準中型 | 中型 | 大型 | |
---|---|---|---|---|
受験資格 | 18歳以上 | 18歳以上 | 20歳以上 経験2年以上 |
21歳以上 経験3年以上 |
車両総重量 | 3.5t未満 | 3.5t以上 7.5t未満 |
7.5t以上 11t未満 |
11t以上 |
最大積載量 | 2t未満 | 2t以上 4.5t未満 |
4.5t以上 6.5t未満 |
6.5t以上 |
乗車定員 | 10人以下 | 10人以下 | 11人以上 30人未満 |
30人以上 |
運転できる車 | 10人以下の 乗用車 |
10人以下の小型トラックなど | 29人以下のマイク ロバス など |
30人以上の大型 バス など |
※お金を取って乗客を目的地まで運ぶ旅客業は二種免許が必要です。
8t限定で勘違いしやすいポイント
- 8tトラックというのは最大積載量が8tなので、中型8t限定(車両総重量が8t未満、最大積載量は5t未満)では無理
- 同じ4tでも、長さ・幅ともにさまざまです。
「8t限定」条件の記載を無くしたい場合は、限定解除をすることです。
中型免許の取得方法
中型免許を取得するためには、場内での教習のほかに、普通免許・大型二種免許に対して課せられている路上試験が課せられることになります(中型免許、中型二種免許、大型免許に対して)。そして、これに伴う形で、中型仮免許・大型仮免許を受けた後、路上教習をしなければなりません。一方、適性試験の内容は、大型免許と同様の基準とされています。
那須合宿予約センターにて中型免許取得もしくは中型限定解除を行う場合の料金はこちら
中型8t限定免許を持っている場合
既に8t限定免許を持っている場合は、限定を解除することで中型自動車を運転することができるようになります。8t限定を解除する方法は主に2つあります。1つは運転免許試験場で技能試験を受験することです(学科試験はありません)。もう1つが、指定自動車教習所で教習を受講し、技能試験に合格をするという方法です。中型免許取得後に免許を更新する際には適性検査を受ける必要があります。
普通免許を持っている場合(R5.9.1現在)
(合宿免許の場合)
普通免許、または大型特殊自動車免許を取得して2年以上経過していること
技能時間:15時限
学科時間:1時限
費用:170,500円(税込)
※別途費用として仮免交付手数料2,850円がかかります。
年齢:満20歳以上
視力:両眼で0.8以上、片眼でそれぞれ0.5以上
深視力:三桿法の奥行知覚検査器により3回検査し、その平均誤差が2センチメートル以下であること。
※眼鏡・コンタクトレンズ使用可
(一発試験の場合)
普通免許、または大型特殊自動車免許を取得して2年以上経過していること
受験前3ヶ月以内に、中型自動車により5日以上の運転練習を行っていること
費用:(試験手数料)4,100円 (交付手数料)2,050円 車の使用料2,500円
年齢:満20歳以上
視力:両眼で0.8以上、片眼でそれぞれ0.5以上
深視力:三桿法の奥行知覚検査器により3回検査し、その平均誤差が2センチメートル以下であること。
※眼鏡・コンタクトレンズ使用可
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まとめ
普通免許と大型免許の間に位置づけされている中型免許ですが、今回のマイクロバスの例にあるように、普通や大型と比較して少々把握しにくい面もあるかと思います。ただ、8t限定ではマイクロバスは運転できず、8t限定を解除すれば運転できるという点など、まずは主だった点を理解しておけば良いかと思います。中型免許の取得方法は、8t限定免許を持っていたり、普通免許を持っていたりすることで受験内容が変わってくるので、そのあたりも事前に抑えておきたいところです。