免許を取ろう!と考えたとき、合宿免許にするか、通学にするか、迷う方は多いのではないでしょうか。どちらか選ぶには、それぞれについてよく知る必要があります。ここでは、合宿免許と通学は何が違うのか?メリット・デメリット、どんな人がどちらに向いているか?についてお伝えしていきます。
合宿免許と通学は何が違うのか?
1.時間
合宿の場合
合宿の期間は、平均的に2週間から3週間程度です。通学に比べて短期間で免許を取得できることが大きなメリットです。言い換えれば、最初の教習から卒業までに必要なすべての項目を予約している状態とも言えます。
通学の場合
通学の場合は、平均的に2ヶ月から3ヶ月の期間を要します。ただし、通学の場合はすべての教習に予定通りに出席できるとも限りませんので個人差はあるでしょう。特に、大型連休(ゴールデンウィーク、夏休み等)は多くの教習生が予約するため、かなり混雑します。予約が取りにくくなり、卒業までの期間が長引く可能性もあります。
2.お金
合宿の場合
一般的な相場は22万円から34万円とされています。ただ、あくまでも相場ですので、イレギュラーはあります。例えば、宿泊施設のグレードや利用する部屋が相部屋か個室かなどでも料金は変わりますし、食事の内容も一様ではありません。また、インターネット限定の割引やグループ申し込みでの割引など各種特典が用意されている場合もあります。
通学の場合
合宿と比べて割高となります。一般的な相場は28万円から33万円程度です。教習所の立地や各種プランなどにより変動しますが、おおよそこの程度の価格帯と考えておけば問題ありません。ただし、再受講などが頻繁にある場合にはさらに費用がかかります。
3.保証
保証は最短日数で卒業できなかった場合に教習料金、宿泊費、検定料金の追加料金がかかるか、かからないかに関わってきます。
合宿の場合
保証内容は非常に充実しています。基本的に万一乗り越しや検定で失敗して最短日数で卒業できなくても、追加料金がかかりません。追加教習が怖い方は合宿の方がいいと言えます。
通学の場合
基本的に技能や検定で失敗した場合は追加料金がかかります。1時限の教習料金や1回あたりの検定料金が決まっているためです。ただし高校生特別プランやオフシーズンは追加料金がかからないプランを出している自動車学校もあります。
4.難易度
合宿の場合
合宿は、基本的に毎日教習があるため集中力を維持しやすく、一度覚えた運転技術も着実に身に付けていけるというメリットがあります。合宿生同士でも教習に関する話題が増えて好影響を与えます。ただ、合宿の場合は地方の教習所で行うケースもあり、交通事情(交通量など)が自分の住んでいる場所と違ったりするため、免許取得後の運転時に違和感を覚える可能性もあります。
通学の場合
予約で前に受けた教習との期間が空いてしまい、せっかく覚えた交通ルールや運転の感覚を忘れてしまうことも多々あります。また、学科試験などの筆記試験も間が空くと学んだことを忘れてしまいがちに。また、通学の場合は自宅から近い教習所に通うケースがほとんどだと思いますので、免許取得後も交通量や道路の形状などに惑わされることも少ないかと思います。
5.人との関係
合宿の場合
全国各地から同じ目的を持った合宿生が集まり、全ての教習科目を一緒に受講することになります。そのため、何度も顔を合わせることになり、関係性は深まりやすい環境と言えます。合宿期間中に友達になって卒業後も交流が続いているということも珍しくはありません。
通学の場合
合宿と違って個人で通い、個人の都合でスケジュールを組んでいくことになるため、同じ教習所に通う教習生と特段交流があるわけではありません。ただ、地元の教習所に通うと小学校・中学校時代の友人・知人と教習場で再会するケースもあり、旧交をあたためる機会ともなります。
6.免許以外の生活
合宿の場合
教習所の周辺環境次第ですが、周辺にレジャー施設があれば、空き時間に十分にレジャーを満喫することもできます。合宿生同士仲良くなる機会も多いですし、レジャーも皆で楽しめます。海の近くの教習所であれば海水浴、スキー場の近くであればスノーボードにスキーなどに繰り出す機会もあるでしょう。観光名所を散策するのも楽しみの一つで、旅行気分を味わえます。
通学の場合
自分の都合で教習のスケジュールを入れていけるため、学校の授業やアルバイトとの兼ね合いを見ながら両立していくことが可能です。ただし、教習が思い通りに予約できないケースもあるので、その都度調整を迫られることも想定されます。
合宿免許と通学のメリット・デメリット
合宿免許のメリット
・あらかじめカリキュラムが組まれているため、短期間で免許を取得可能。
・教習に集中できる環境下であるため、運転技術や学科の知識が頭に入る。
・同じ目的を持った仲間と同じ屋根の下で過ごすため、親しくなり友達がつくれる。
・観光や温泉が付いている合宿校が多く楽しみがら教習でき思い出もつくれる。
・手続き方法が簡単。最初の申し込みと入校当日の手続きだけで手間がかからない。
合宿免許のデメリット
・まとまった期間の確保が必要で、アルバイト等その他の予定は立てられない。
・合宿生には定員が設けられているため、希望の教習所に入れない場合がある。
・教習がうまくいかないと延泊となり、余分な費用がかかる可能性があります。
・宿舎がホテルなのかアパートなのか?教習期間はいつまでなのか?食事は付いているか?等入校前にチェックする事が多い。
通学のメリット
・自分の都合でカリキュラムを組めるため、アルバイトや学校に行きながら通える。
・合宿と違い定員があるわけではないため、都合の良い日を選んで入校できる。
・見慣れた道路教習となるため、免許取得後の運転時にも違和感がない。
通学のデメリット
・ゴールデンウィークや夏休みといった大型連休時には予約が取りにくい。
・自宅や学校などから通える範囲の教習所に限定されるため、価格などで選べない。
・合宿免許と比較して価格が割高である。
・技能や検定の手続き方法が面倒。技能や検定を受ける毎に受講の手続きが必要。
合宿免許・通学に向いているのはそれぞれどんな人?
ケース別にお伝えします。
ケース1
高校卒業後は就職予定。誕生日が3月だが、就職までに取得可能?
17歳でも教習所への入校は可能です。ただし、仮免許証を取得するための技能試験と学科試験のうち、技能試験の受験までとされています。学科試験は18歳を迎える誕生日以降となります。
ケース2
免許も取りたいし、バイトもしたい。
免許をとるためにまとまった期間がとれない(合宿免許は無理)方は、時間に融通の利く通学をおすすめします。自分の都合で予約できるので、アルバイトと両立させることが可能です。ただし、大型連休時には予約が取りにくい状況になりますので、大型連休中に教習所通いとアルバイトを両立させようとお考えであればご注意ください。
ケース3
自宅近くの教習所に通学で申し込んだが、解約して合宿免許の方がいい?
自宅の近くに教習所があれば、交通費の負担も少なく、ちょっとした合間に通うことができます。また、道路教習は見慣れた地域を走ることになるため、免許取得後に運転をする際にも違和感が少なくて済みます。価格にそれほどこだわっていなかったり、まとまった時間を取れなかったりするのであれば、無理をして合宿免許に切り替える必要はないと思います。
ケース4
免許取消になってすぐ免許が欲しいけどどうすればいい?
合宿でも免許取得は可能です。行政処分の内容や処分期間にもよりますが、取消処分者講習を受け手続きを済ませてから予約をする必要があります。取消の方はまずは試験場の免許課でどのような講習を受ければ免許が取れるのか?免許取得の方法を確認して下さい。
まとめ
合宿免許にも通学にも、それぞれにメリットとデメリットがあり、一概にどちらが良いとは言い切れません。試験内容は合宿も通学もかわらないので、自分の身の回りの状況を冷静に判断して、自分にとってメリットが多い方や、自分が一番重要視していることを優先して選ぶようにしましょう。例えば、とにかく早く免許を取得したいのであれば合宿免許にするべきですし、日頃のライフスタイルを崩したくないという方は通学するのが良いかと思います。選び方は人それぞれですので、自分にあった免許の取り方を選んで下さい。